リベンジトリートメント

「何なのよ。この仕上げ。もう絶対に来てあげないし、口コミも最悪にしてやるわ」
「お客様、落ち着いてください。こちらには落ち度はありません。お客様の要望をお止めしましたけど、強引に実施してくれと言われたのはお客様ですよ」
「ふん、でもその結果が最悪になったのはあなたのせいなのよ。最後まで止めるべきでしょう。だから私は書き込んでやるわ、ここは最低のサロンだって」
「わかりました。では、今一度この椅子にお座りください」
「え、何なのよ。最悪のトリートメントだったのに」
その後、店長はこの女性の髪をショートカットにした。そして、艶が出るトリートメントを施術して天使の輪を作った。仕上がった髪を鏡越しに見て女性は言った。
「ふん、可愛くなったじゃないの。仕方ないからまた来てあげるわよ」
「お客様、ありがとうございます」
女性客が書き込んだ口コミは最高評価での書き込みだった。これを機にお客様が急増した。