料理のあいうえお

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「さしすせそでしょ。あ、は何なの」
友人が料理のあいうえおについて語りだしたので釘をさした。
すると調味料容器を渡され、振ると透明の粒々。触るとパチンと弾けた。
「泡だよ」と友人は私の温くなったビールに一振りした。
みるみる泡が復活しグラスが結露する。触ると冷たい。
「泡の中の空気が特殊で記憶が閉じ込めてあるんだ。色んな泡があってそれに合いそうなのを選んだ」
「記憶?」訝しむ私に飲めば分かると友人は面白がる。
「え、嘘だろ。これって…そうだ、うんライトスタンドだ」戸惑うも衝撃の美味さに笑みがこぼれた。目を瞑ると食卓なのに歓声が脳内に轟く。
「野球場で飲むビールは何であんなに格別なんだろうな」目を開くと友人も冷えたグラスを飲み干していた。
「い、は何だ。まさか『彩り』とか言って絵の具でも出してくるんじゃないだろうな」
と笑いかけると目を丸くした友人は、おもむろに赤黄緑のチューブを取り出した。
SF
公開:24/07/24 12:01

吉田図工( 日本 )

まずは自分が楽しむこと。

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