バブル　ー非線形現象ー

　泡は、生まれは消えを繰り返す。
　経済用語で、バブル経済の語源は、泡のように膨れ上がった状態を表すバブルだ。
　バブル経済とは、資産価値が担保する信用によって、より多くの投資が盛んに行われる。
　それらは、さらに資産価値を高める。
　その繰り返しは、巨大な信用膨張を引き起こす。

　それらは最終的に、泡のように弾けて消え去ることになる。
　泡がいつ弾けるのか？
　それは誰にもわからない。

　同じような現象には生命現象がある。
　一見、エントロピーの法則に反する存在は、泡のように生まれ、あっという間に消える。
　これは比喩ではない。
　厳密に観察をすれば、生命が構造化を繰り返す過程と、バブル経済の発達には類似点がいくつもある。
　もっとも、泡であることを知らない者は、自分が破裂するとは思わないし、破裂した時になって、自分が泡であったことを思い出して動揺するのかもしれない。