合戦前夜

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もう幾時流れたのだろう・・・。
人は繰返すものだと或る指揮官は高らかに言う。

「時に人は邁進し合流し華開く!」
「一方で人は盲信し増長し破滅する!」

「まるでこの泡のようだ!」
ビールを指さし酔った或る指揮官はこう言った。
「すべてを飲み干せば憂いは無くなる!」と。

讃美する多くの兵士を尻目に、酒場の奥の席で佇む村の老人がビールを飲みながらこう呟いた。
「泡は堕ちる事はないがの・・・昇るだけじゃ・・・。」
ファンタジー
公開:24/07/18 01:06

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