抹茶の泡立て

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私の高校には茶道の授業がある。
作法を守り抹茶が美しく泡立ち、美味しければ合格となる。
裏千家の先生は厳しい方で私は未だに不合格だ。
自宅で泡立ての練習をする為、学校から茶道具を持って来た。

すると茶筅が話かけてくる。
何時も抹茶が苦いから甘いものが欲しい、その代わり上手に抹茶の泡立てをすると言う。
取り引きを承諾した私は茶筅にアイスを振る舞った。

翌日の授業。
私が抹茶を泡立てると茶筅の協力で美しい泡が立った。
ここまでは合格、と言って先生が抹茶を飲むと顔が曇る。
抹茶の味が甘いと言い、先生は首を傾げた。
昨日、茶筅がバニラアイスを食べたので甘くなったようだ。
当然、不合格となる。

それから私は真面目に泡立ての練習をして、ようやく合格がもらえた。
合格した自分へのご褒美に、大好きなチョコミントアイスに抹茶を振りかける。
抹茶の旨味と、ミントの爽やかさが夏の暑さを吹き飛ばしてくれた。
ファンタジー
公開:24/07/20 00:03

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