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パパはビールをおいしそうに飲む人だった。時々ビールの泡で鼻の下に白いおひげができていた。パパがあまりにおいしそうな顔をするので、子どもの私は聞いてみたことがあった。
「パパ、あわあわそんなにおいしい?」
「うん、おいしいぞー」
「ユナにもちょうだい」
パパはあわあわをほんのちょっぴり舐めさせてくれた。
「わ、にっがーい」
「そうか。ユナも大人になったらきっとおいしさがわかるよ」
私は大人になったけれど、やっぱりビールは苦くておいしくない。パパがビールを飲むのをいつも嬉しそうに見ていたママに似たのかもしれない。
でも、もうすぐ結婚する彼はビールが好きで、パパみたいにビールをおいしそうに飲む人だ。もしパパが生きていたら、彼と二人で楽しくビールを飲むんだろうな。
パパ、私、パパに似た人を選んだよ。今も幸せだけど、もっと幸せになるから。これからも遠くからずっと見守っていてね。
「パパ、あわあわそんなにおいしい?」
「うん、おいしいぞー」
「ユナにもちょうだい」
パパはあわあわをほんのちょっぴり舐めさせてくれた。
「わ、にっがーい」
「そうか。ユナも大人になったらきっとおいしさがわかるよ」
私は大人になったけれど、やっぱりビールは苦くておいしくない。パパがビールを飲むのをいつも嬉しそうに見ていたママに似たのかもしれない。
でも、もうすぐ結婚する彼はビールが好きで、パパみたいにビールをおいしそうに飲む人だ。もしパパが生きていたら、彼と二人で楽しくビールを飲むんだろうな。
パパ、私、パパに似た人を選んだよ。今も幸せだけど、もっと幸せになるから。これからも遠くからずっと見守っていてね。
その他
公開:24/07/19 20:18
更新:24/08/04 14:01
更新:24/08/04 14:01
2023年10月から参加しています。作品を読んでいただき、ありがとうございます。
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