ひまわり

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わたしが小学一年生の時学校で育てたひまわりを夏休み前に家に持って帰り観察する宿題があった
夏休みひまわりは大きな花を咲かせた
子ども心にひまわりの力強い美しさに夏を感じたのを覚えている
その種を近所の空き地に蒔いた
次の夏そこにひまわりが咲いていた
それ以降毎年ひまわりは咲き続け年々数も増えていった
誰が手入れしているわけでもないのに立派に育ったひまわりは4年生の夏にはわたしの背丈より高く咲いていた
中学生の頃には毎年のように咲いてるひまわりを意識しなくなっていた
ひまわりはわたしの中で風景になっていた

高校生になる頃空き地に看板が立てられていた
たくさんのひまわりが立ち並ぶ空き地の真ん中に看板が立てられた
その年の冬空き地には家が建っていた
家が建ちそこに人の営みが持ち込まれた時
ひまわりの見えていたあの風景をわたしは思い出せなくなっていた
失ったものを思いだす痛みを少し感じた
その他
公開:24/07/16 07:00

icchi

頭の中に浮かんでは消える意味のない想いのようなものを成仏させてあげたくてただただ書いてます

青春の呪いが多分にかかってると思われます

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