不思議の国の子リス

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「遅れちまった、遅れちまった」

目の前を白い骸骨が時計を見ながら走っていく。驚いた子リスは急いで後を追った。

「お嬢さん、あっちでパーティーをやってるよ」

突然、頭の上から声がした。
見ると招待状を束でくくりつけた樹の上に、青白2色のハコが、にかにか笑いを浮かべて座っている。

言われたとおりに歩いていくと何やら騒がしい。風に乗って酒と餃子の匂いがぷんと漂ってくる。

「ああ、客人だ! 我らの飲茶会にようこそ」

三月タナベが子リスに声をかけた。

「お食べよ、お嬢さん。遠慮は無用」

餃子屋が手招きする。

「酒…飲もう…」

眠りこけしがうとうとしながら呟く。
だが子リスは首を振った。

「だめ、頂けないわ」

三人は一斉に声を上げた。

「どうしてだ!」
「特製の餃子だぞ!」
「酒…酒がうまい…」

子リスは大きな声で叫んだ。

「だって私は明日、結婚式を挙げるんだもの!!」
ファンタジー
公開:24/07/04 11:38
更新:24/07/05 09:34
SSGすみれ祭り すみれさんおめでとう すみれさんのアイコンはリス 内輪ネタ多くてすみません

秋田柴子

2019年11月、SSGの庭師となりました
現在は主にnote・TALES・公募でSS~長編を書いています
留守ばかりですみません

【活動歴】
・第2回 日本おいしい小説大賞 最終候補(小学館)
・第31回やまなし文学賞 佳作『雨を知るもの』
・創作大賞2025 入選 『栗と牡丹』
・SSアンソロジー『ベリショーズ』寄稿
・ホラーアンソロジー『ウタ・カタ』寄稿

【刊行】
・第31回やまなし文学賞受賞作品集(山梨日日新聞社)
・栗は月色、こがね色 和菓子処長月堂(朝日文庫)
 

【note】
 https://note.com/akishiba_note

【Twitter】
 https://twitter.com/CNecozo

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