スミレイルウェイ〜天の川行き

キラキラと夜空を流れる天の川にかかった大きな鉄橋を、スミレ色の可愛らしい電車が走っています。

「まもなく、笹の葉１番星駅～♪」

元気にアナウンスするのは、森の小さな鉄道【スミレイルウェイ】のリスの駅長さんです。いつもはたくさんのスミレが線路の横で揺れるスミレールを走っていますが、七夕の夜は白く柔らかに光るミルキーレールを走って、森のみんなの願い星を織り姫様と彦星様へ届けます。

「可愛い駅長さん、今年もありがとう。」

織姫様と彦星様から受け取り確認のお星さまスタンプをもらうと、二人に見送られながら、森のどんぐり山駅へと電車を走らせます。星たちの元気な笑い声の響く深い夜になった頃、無事に電車が到着すると、駅で帰りを待っていた旦那リスさんが駅長さんをぎゅっと抱きしめました。

「おかえり」

小さなお手々を仲良く繋いでお家へ帰る2匹の上を、流れ星がハートを描いてくるりと走っていきました。