飴の向くまま、気の向くまま

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面接と面接の合間、公園のベンチで項垂れていると真夏に似合わぬ木枯らしが吹き始め、顔をあげたら三度笠に群青マントの風変わりな人が現れた。旅人風なその人は咥えていた棒キャンディを口から出して

「浮かねぇ顔してんなぁ…どうしたんだぃ?」

と話しかけてきた。先程の面接がボロボロだったのと気のよさそうな笑顔に心が緩み、就活の苦労をつい零す。

「そんならオイラと相棒みたいに、飴の向くまま気の向くまま、旅してみるかぃ?」

一通り私が話し終えると、旅人はそう言って棒キャンディを振って見せた。相棒ってその飴が…?怪訝な顔をすると、棒キャンディが最中の皮の三度笠と飴の包み紙のマントに早着替えして

「舐めてもらっちゃあ困るぜ!孤高を愛する風来棒キャンディたぁ、オイラのことさ!」

と喋った。

「何が起こるかわからねぇのが、人生ってもんよ」

驚く私へ笑いながら告げると、風来坊達は去っていった。
ファンタジー
公開:24/06/30 15:00
更新:24/07/01 21:53
SSGお菓子パーティー おやつに現る風来棒キャンディー

花笑みの旅人( 気の向くまま )

ページを開いてくださり、ありがとうございました♪

6月12日〜6月末まで勝手にチャレンジしていた毎日投稿を無事達成することができたので7月から夏休みに入りま〜す(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)

ガーデンでは☆を押してくださったのがどなたかわからないシステムですが、そんな中☆を押してくださった方ありがとうございました!また、リアクション等されていなくとも作品を開き読んでくださった方がいらっしゃいましたとしたら、重ねて感謝申し上げます。貴重な時間を割いていただきありがとうございました!!

もちろん、いつも楽しいコメントをくれるあなたも心からありがとう♪
では、暫くばいばいぴょ〜ん!

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