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お日さま色の便箋3枚に、季節の挨拶や自分の想いをしたためて、誤字や脱字はないだろうかと一度読み直してから丁寧に折りたたみ、提灯封筒へ入れる。
遠く離れた相手とも気軽に迅速に連絡を取る手段がある今、手紙は比較的のんびりとした伝達手段だろう。そこで、どうせのんびりしているのならと郵便局で販売されるようになったのが、この提灯封筒だ。和紙で出来ている以外は一見普通の封筒なのだが、手紙を入れて灯火シーリングスタンプで封をすると膨らみ、提灯となってふわりと相手のところまで飛んでいく。手紙に込めた想いによって提灯の明かりの色が変わるのも面白くて、この間友人に出した手紙は「今年こそ絶対一緒に海行こう!」と書いたからだろう、海を思わせる青い明かりが夜空を舞った。
さて、今回の手紙は…?夢の為に、試行錯誤しながら奮闘する友人への応援を込めた提灯封筒は、温かな橙色の明かりを灯して新月の夜をゆらりと昇っていった。
ファンタジー
公開:24/07/01 20:00
更新:24/07/06 23:22
予約投稿 手紙は書くのも読むのも楽しい

ネモフィラ(花笑みの旅人)( 気の向くまま )

読んでくれてありがとう!

寒い季節になったから、気が向いた時にふらりと立ち寄ってゆるーく投稿しています。

 

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