発砲通報プロ

私は市民の安全を最優先に考えるセキュリティ会社の一員だ。最近増加しつつある発砲事件による被害を受け、新たなるサービスを考えついた。

その名も「発砲通報サービス」である。最も発砲した後に通知しても人命救助が遅れてしまうから、私は考えた。

今にも発砲しそうな人物を事前検知して通報するという予防システムだ。そんなシステムを維持する我々は「発砲通報プロ」と呼ばれるようになった。

サービスをリリースした後、街の治安は著しく向上した。発明者の私も鼻高々だった。ただ、システムはサブスクで提供されるので月々の費用を払えない住民へのサービスはできなかった。それでもセレブの保護が実現すると発砲して強盗を実行していた悪者たちは金にならないと街を出て行き始めたため、効果覿面だったのだ。おかげで我が家の財政は潤った。

その結果、サブスク契約をしていない我が家に、最後の仕事と称した強盗達が押し寄せてしまった。