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幼い頃からカーテンが怖かった。カーテンが怖かったと言うよりは、カーテンに隔てられた向こう側を見ることができないという、「見えない恐怖」が怖さの根源だと気が付いた。また、壁などの重厚な造りで、外界を遮断するのは「見えない恐怖」よりもその重厚さからくる、守られているという安心感が先行するのに対して、カーテンのなにも守ることのできない、無力感みたいなものも私の恐怖を扇動していたのかもしれない。しかし最近、私を支配していたこの恐怖心が取り除かれることになった。カーテンの外になにがあるのか分かったのだ。
そこには四足歩行の、似たような顔の奴らがたくさんいた。大きいやつ、小さいやつ、黒いやつ、茶色いやつ、毛がないやつ、毛むくじゃらのやつ、吠えるやつと、吠えないやつ。そして私を含めた全員が、鉄の棒が何本もついた箱の中に閉じ込められていた。私は初めてだったので、ここが安心できる場所か分からなかった。
そこには四足歩行の、似たような顔の奴らがたくさんいた。大きいやつ、小さいやつ、黒いやつ、茶色いやつ、毛がないやつ、毛むくじゃらのやつ、吠えるやつと、吠えないやつ。そして私を含めた全員が、鉄の棒が何本もついた箱の中に閉じ込められていた。私は初めてだったので、ここが安心できる場所か分からなかった。
その他
公開:24/06/28 21:50
更新:24/06/29 03:36
更新:24/06/29 03:36
舞茸です。
舞茸そのものです。
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