未来タブー

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山々を縫うように突っ走るハイウェイは、やがてハイソサエティなビル群が聳え立つ海底へ。
「道中がどんなにハイテクな未来社会でも、結局行かなければならないのか?」

到着した未来都市で発注者と受注者でブリーフィング。
「うわっ、昭和かよ! でも令和にはオンライン会議なるものをやっていたらしいな」

未来社会、ハイテク武装した悪党どもに立ち向かうために、超人的戦闘力を得るためのエリート施設。数々の最新アイテムを駆使しての猛特訓の日々。
「夢を叶うために、若者たちが奮闘するのは良いが、やはり施設に出向かねばならないのか?」

「うーん、この古い時代に我々の社会を想像して作られた小説や漫画というものか。大人気だったらしいが、目的のために『出かける』『通う』『対面』は、我々の時代を想像する上でタブーなんだけどな。未来想像は難しいよ」

でも、この会話をも、せせら笑う者もいた。更に未来の人たちだ。
SF
公開:24/06/23 17:40
未来社会 未来人

紫空勝男( 埼玉県 )

2024年5月からお世話になります。
趣味は文章を書くこと。
ショートショートは読むのも書くのも好きです。

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