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電車の揺れに合わせ、頭上を流れるつり川の水草が躍る。輪っか型の水草の根に掴まる私も、その動きを真似るみたいにユラユラと身を委ねている。ガタンゴトンという音へハモるように川のせせらぎが歌う中、メダカの群れが中刷り広告の下を通過した。先日までもっと小さかったのに、もうあんなに成長したのかと目を細める。

圧迫感と疲労感に支配された通勤時の満員電車が憂鬱だった。そんな電車に細やかな癒しが現れたのは今年から。つり革がつり川となり、品種改良で生み出された輪っか型の根を持つ水草が掴まる場所として等間隔に植えられた。輪の形も手触りも一つとして同じ物のない個性豊かなつり根が、私は大好きだ。
線路のように頭上を流れる二列の川へ車窓から差し込む光が通過すると、水面の影が車両内にゆらりと落ちる。水が零れてこないのは何故なんだろう…等とぼんやり眺めていたら、メダカが一匹ピチッと跳ねてはっとする!もう降りる駅だ!
その他
公開:24/06/26 12:36
更新:24/06/26 12:57
川の中で透明感のある 水草がゆらゆら揺らめいて いるのを見るのが好き 満員電車に必要な癒し

ネモフィラ(花笑みの旅人)( 気の向くまま )

読んでくれてありがとう!

寒い季節になったから、気が向いた時にふらりと立ち寄ってゆるーく投稿しています。

 

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