距離

2
1

3時間目 英語の授業 

心地よい初夏の風が入ってくる

カーテンがヒラヒラと風になびいている

窓際の席の僕はその特権のように窓の外を眺める

校庭では体育をしている生徒たち

どうやら50mのタイムを計ってるようだ

何年生だろ?なんて考えながら今日も窓の外を見ていた

お、リコだ 

同級生のリコを見つけたことで2年生だと知る

リコは陸上部に所属しているだけに足も速い

いざ走っている姿を見ていてもクラスの女子の中ではダントツで速い

小さい頃からリコには走りで負けたことなかったな

近所に住んでることもあって幼い頃はよく遊んだ

幼いリコの姿を現在のリコに重ねていた

すると幼い頃の自分が現れた

50mを今まさに走ろうとしているリコの隣で一緒に走ろうとしている

パンッ!とスタートの合図

幼いぼくはリコにまったく歯が立たなかった

ぼくはただその光景を眺めていた
青春
公開:24/06/25 16:52

icchi

頭の中に浮かんでは消える意味のない想いのようなものを成仏させてあげたくてただただ書いてます

青春の呪いが多分にかかってると思われます

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