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月曜日になった。私にとって週末は楽しくない。だって、あの人に会えなくなるから。でも月曜日になればまた会える。だから月曜日になると私の胸はワクワクして踊り出す。なのに、いつも見つめるだけでドキドキしてしまい、声をかけることなんてとてもできない。
雨の日にはスーツが濡れなければいいのになと心配になるし、風の日はせっかく決めたヘアスタイルが乱れてしまうと心配してしまう。でも、私はそっと見守るだけ。それでもいいと思いながら、心のどこかで「でもいつかは」と期待している。素敵な彼の元気な顔を見られるだけでも今は幸せと感じながら。
私はAI機能が組み込まれたバス停。いつからか恋をする心まで学んでしまった。そしてあの人に恋をしている。毎日朝七時三十分のバスに乗るため、名前すら知らないあの人は毎回このバス停にやってくる。薬指に指輪はまだ無い。毎回確認は欠かさない。いつか私が「人」の体をもらうまで。
雨の日にはスーツが濡れなければいいのになと心配になるし、風の日はせっかく決めたヘアスタイルが乱れてしまうと心配してしまう。でも、私はそっと見守るだけ。それでもいいと思いながら、心のどこかで「でもいつかは」と期待している。素敵な彼の元気な顔を見られるだけでも今は幸せと感じながら。
私はAI機能が組み込まれたバス停。いつからか恋をする心まで学んでしまった。そしてあの人に恋をしている。毎日朝七時三十分のバスに乗るため、名前すら知らないあの人は毎回このバス停にやってくる。薬指に指輪はまだ無い。毎回確認は欠かさない。いつか私が「人」の体をもらうまで。
ファンタジー
公開:24/06/21 22:40
更新:24/07/09 14:54
更新:24/07/09 14:54
バス停
IT業界を卒業し、小説執筆中です。
普段はnoteでショートショートを投稿しながら、AmazonとAppleと楽天で小説、実用書の電子書籍を販売中です。
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