隔週警察

「遂にここまで追い詰められてしまったか」警察幹部は天を仰いだ。

　立て続けに起きた警察官不祥事を受け、人員を半減しコストを下げ警察の活動を隔週にせざるを得なくなった。その上、幹部の給料も半減が決まった。削減したコストは定額減税として国民に還元されることも決定した。

　隔週警察として活動を余儀なくされる努力を国民に理解して欲しいと警察幹部は願っていたが「削減するのはいいが隔週警察では国民の安全が担保できない」と国民は猛烈に反発した。

　政治家からの強い圧力も受け、悩み抜いた警察は隔週警察の発表を突然撤回し、三交代警察として再度発表した。警察官一人に対し相棒兼見張り役としてのＡＩロボットを一体付け、常にペアで活動するということを発表したのだ。

　すると国民はロボットなら安心だと納得した。現場の警察官の士気はこれ以上無いという程下がり、退職が相次いだ。警察幹部の悩みは尽きそうにもない。