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働いている病院に最新の人間ドックが導入された。ジェットコースターに乗っているうちに診断を済ませられるという施設なのだが、まだ誰も希望者が現れないらしい。気の弱い私に白羽の矢が立ち、出勤早々にコースターに誘導された。
「座ったらシートベルトをして安全バーが降りてくるのを待ちやがれ。コノヤロー!」
施設内には若干不安になるAIのアナウンスが流れ、否応なしに出発させられる。初めはそろりそろりと上昇。そのあいだに、しきりに耳障りな電子音がそばで響き続ける。まずは身長や体重を計測したようだ。
「ハハハハハ! まさかこのままのんびり上昇するだけとでも!? お待ちかねのスリリングショーの始まりだぁ!」
全然待っていないのに、お約束のスピード感あふれるコースで、終始ディスられながら最終地点に到達した。
途中で意識消失していたため再受診を勧められたが、これを機に意思表示は必要だと学べたのは幸運だったと思う。
「座ったらシートベルトをして安全バーが降りてくるのを待ちやがれ。コノヤロー!」
施設内には若干不安になるAIのアナウンスが流れ、否応なしに出発させられる。初めはそろりそろりと上昇。そのあいだに、しきりに耳障りな電子音がそばで響き続ける。まずは身長や体重を計測したようだ。
「ハハハハハ! まさかこのままのんびり上昇するだけとでも!? お待ちかねのスリリングショーの始まりだぁ!」
全然待っていないのに、お約束のスピード感あふれるコースで、終始ディスられながら最終地点に到達した。
途中で意識消失していたため再受診を勧められたが、これを機に意思表示は必要だと学べたのは幸運だったと思う。
その他
公開:24/06/14 08:53
更新:24/06/15 11:36
更新:24/06/15 11:36
☆やコメントありがとうございます✨
以前のアカウントにログインできなくなってしまい、つくりなおしました。
清流の国ぎふショートショート文芸賞 入選
ときどき短編〜長編も書いています(別名義もあります)
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