電線の増える理由

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また新しい電線が通学路の空に増えた。
最初は気のせいだと思った。しかし、白や青、ピンク…と、彩り豊かな電線が現れ始めてからは周りの友達も騒ぎ出し確信へと変わった。
理由が知りたくなり、私は学校から家へ一度帰ると再び通学路へ戻ってみた。電線が増える理由を誰も知らないとすれば、誰も見ていない時に増えているのだろう。私は近くの電柱の陰に隠れてじっと待つことにした。
数時間後。何も変化は起こらず、そろそろ帰ろうか…と思っていると、頭上から声が降ってきた。

「ここからここが俺の陣地〜♪」

「なによ!それなら…ここからここは私の陣地なんだから!」

声の主は二本の電柱で、すっかり暗くなった空へ各々がチョコレート色の電線とミントグリーンの電線を引いていた。そうか、電柱が好きな色の電線で空の陣取りをしていたのか!
蜘蛛の巣みたいに夜空を交差する電線の間には、主の如く一番星がどっしりと輝いていた。
ミステリー・推理
公開:24/06/10 20:31
更新:25/03/12 21:29
…ミステリー?

花笑みの旅人( 気の向くまま )

ページを開いてくださり、ありがとうございました♪

6月12日〜6月末まで勝手にチャレンジしていた毎日投稿を無事達成することができたので7月から夏休みに入りま〜す(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)

ガーデンでは☆を押してくださったのがどなたかわからないシステムですが、そんな中☆を押してくださった方ありがとうございました!また、リアクション等されていなくとも作品を開き読んでくださった方がいらっしゃいましたとしたら、重ねて感謝申し上げます。貴重な時間を割いていただきありがとうございました!!

もちろん、いつも楽しいコメントをくれるあなたも心からありがとう♪
では、暫くばいばいぴょ〜ん!

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