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りんっ、りりんっ!
初夏の風にくすぐられ、ベランダの風鈴が笑う。透明なガラスに朝顔の描かれた愛らしい風鈴で、私は毎年早めに吊るす。この季節の大切な友人だ。水色の短冊を揺らし、向こうの新緑へ大きく手を振っている。
りん…りん…。
太陽が大爆笑する夏。時折吹く風も生ぬるい。涼し気な顔で暑さを払ってくれているように見える私の友人だが、よ~く聞いてほしい。上品な空色ボイスは微妙に震え、汗ばんでいるのもわかるでしょ?。友人は今ぼやいているのだ。私達と同じように「暑い…」と。
リーン…リーン…。
愁いを帯びた秋風が友人を撫でる。そろそろ部屋に戻らない?と、ベランダで友人に尋ねていたら、家の前を通った親子の「夏が終わって、風鈴さん寂しそう…」と話しているのが聞こえてきた。…意外にそうでもないんだよ?だって友人は毎晩マウントをとっているのだから。私の方が上手に歌えるもん♪って、月夜に歌う鈴虫たちにね。
その他
公開:24/06/10 20:30
更新:24/06/12 22:11
月の音色 ベランダでの出来事 風鈴りんりん♪

ネモフィラ(花笑みの旅人)( 気の向くまま )

いつもご訪問ありがとうございます!
元:ネモフィラは咲うです。大原さやかさんのラジオ「月の音色」では、ペンネーム:花笑みの旅人として投稿しております。

物語を読んでくださったうちのどなたか一人にでも笑顔になってもらえたら嬉しいなぁ…くらいの感覚で書いています。

チョコミント系のお菓子で爽やかに梅雨を過ごしたい今日この頃です♪

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