2
1
やたらと大きな荷物が木工業をしている親父から送られてきた。
残業でクタクタになって真夜中に帰り着いた時、そういえば、と思い出して梱包を解いたが、なかから出てきたのが土台がないテーブルだったものだから驚いた。
いったいどういう仕掛けなのか、テーブルは支柱一本でそこに立ちつくしている。そのままどこかの美術館に展示してもいいのでは、と感心してしまうくらいだ。
ひとまずここでラーメンを食おうと、さっそく調理して丼を置いた。しかし途端にテーブルが洗濯機並みのスピードでぐるぐる回り始めたため、丼は麺とスープを撒き散らしながら壁に激突した。最悪だ。
翌朝、俺が抗議の電話をすると親父は、「物を固定して置いておくと、永遠に回り続けるんだ。すごいだろう!」と高笑いした。
まったく冗談じゃない。
こぼれた麺が突き出した支柱に絡んでいる以上、一生、回転を止めないということだ。
残業でクタクタになって真夜中に帰り着いた時、そういえば、と思い出して梱包を解いたが、なかから出てきたのが土台がないテーブルだったものだから驚いた。
いったいどういう仕掛けなのか、テーブルは支柱一本でそこに立ちつくしている。そのままどこかの美術館に展示してもいいのでは、と感心してしまうくらいだ。
ひとまずここでラーメンを食おうと、さっそく調理して丼を置いた。しかし途端にテーブルが洗濯機並みのスピードでぐるぐる回り始めたため、丼は麺とスープを撒き散らしながら壁に激突した。最悪だ。
翌朝、俺が抗議の電話をすると親父は、「物を固定して置いておくと、永遠に回り続けるんだ。すごいだろう!」と高笑いした。
まったく冗談じゃない。
こぼれた麺が突き出した支柱に絡んでいる以上、一生、回転を止めないということだ。
ファンタジー
公開:24/06/01 07:45
☆やコメントありがとうございます✨
以前のアカウントにログインできなくなってしまい、つくりなおしました。
清流の国ぎふショートショート文芸賞 入選
ときどき短編〜長編も書いています(別名義もあります)
ログインするとコメントを投稿できます