ウサギとカメ　～昔話×神話×科学～

昔々、あるところに兎と亀がいました。
ある日、兎は亀を「世界一足が遅い」とバカにしました。
それを聞いて亀は「それなら、あそこの山まで競争しよう」と兎に勝負を持ちかけました。
勝負に乗った兎はどんどん先へと走っていく。亀はぐんぐん距離が離される。
しかしあそこの山は果てしなく遠い。どれだけ走っても辿り着く気がしない。
ついに兎は心が折れ、月でふて寝をしてしまいました。
一方の亀はというと、その背中に地球を背負っている為、その動きは確かに遅い。
だけど着実にあそこの山に向かって歩を進める。兎のいる月との距離を少しずつ詰めていく。
この時、亀の背負った地球と兎のいる月が最も近くなる状態をスーパームーンと人々は呼ぶ。
月は年間0.13cm～27.8cm移動すると言われる。この距離は兎が亀から引き離しているものと言われている。
あそこの山がどこかは知らないが、兎と亀の勝負はまだまだつきそうにない。