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卒業式の1週間前に、彼と別れた。
それでも学校行事は止まらない。10年後の私へ手紙を書き、プリクラや思い出の品をタイムカプセルに詰めて校庭に埋める。10年後にタイムカプセルを掘り出す日の同窓会も決めた。
その後、「埋めない用」タイムカプセルも配られた。
「埋める用」は10年間忘れて、10年後に思い出すものを入れる。
「埋めない用」は片時も忘れたくないものを入れておけば、少しも劣化することなく時を止められる。それか、一生思い出したくないものを入れて保温しておくと別のものに産まれ変わる。
私は少し迷ったが、彼との思い出を「埋めない用」カプセルに閉じ込め押し入れにしまった。
卒業後は暑い夏も凍える冬も、新たな環境で精一杯の日々。
ある日、押入れから音がして、太ったメガネをかけた男性が出てきてオタ芸を始めた。
その顔をよく見ると、昔の彼の面影が‥。あの時別れて本当によかったと思った。
それでも学校行事は止まらない。10年後の私へ手紙を書き、プリクラや思い出の品をタイムカプセルに詰めて校庭に埋める。10年後にタイムカプセルを掘り出す日の同窓会も決めた。
その後、「埋めない用」タイムカプセルも配られた。
「埋める用」は10年間忘れて、10年後に思い出すものを入れる。
「埋めない用」は片時も忘れたくないものを入れておけば、少しも劣化することなく時を止められる。それか、一生思い出したくないものを入れて保温しておくと別のものに産まれ変わる。
私は少し迷ったが、彼との思い出を「埋めない用」カプセルに閉じ込め押し入れにしまった。
卒業後は暑い夏も凍える冬も、新たな環境で精一杯の日々。
ある日、押入れから音がして、太ったメガネをかけた男性が出てきてオタ芸を始めた。
その顔をよく見ると、昔の彼の面影が‥。あの時別れて本当によかったと思った。
ミステリー・推理
公開:24/05/13 23:38
田丸先生の講座を受けて書き始めました。
講座で出会った田丸先生のプロフと作品に萌えました。
元々、編集後記が好きだったので、400wの魅力に取り憑かれてます。
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