手延べそうめん

引っ越してきた者が近隣住人にあいさつ代わりにそばを配る風習。引っ越し蕎麦。
麺を配る風習と言えばこれが有名だが実はそうめんを配る風習もあるのをご存知だろうか？
その名も手延べそうめん。この手延べとは、相手に手を差し伸べる、という意味合いがある。
故に困っている中、誰かにそうめんをご馳走になったのなら思い切って悩みを相談するといい。その人はきっと貴方の助けになるだろう。
ただしその場合、問題や悩みが解決した時、そうめんを相手にご馳走しなければならない。
これは「おかげさまで問題は手打ちになりました」という意味だ。相手にあまり心配をかけすぎるのも良くないからね。
あえて口に出さず行動で示す。日本人の美徳である。
だがこのそうめん、いつ頃からか機械で作られたものをご馳走される事が多くなった。
そんな機械的な対応のせいで、近年ではそうめんを配る風習も時代と共に流されるようになった…そうめんだけに。