ブラックなお年玉
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「ハッピーニューイヤー!」
テレビをつければ、新年を祝う挨拶ばかり。私は憂鬱だった。日を跨ぐだけでハッピーになれたらどんなに楽か。心労で仕事を辞め、恋人に振られ…去年は散々な一年だった。今年もそうに違いない。うんざりして、私は夜の公園へ散歩に行った。ベンチに座り、漆黒の空を眺めていると、全身黒い服のカラスみたいな老人が近づいてきた。
「お嬢さん、新年なのに暗い顔をしているね。そんな君には…ほれ、お年玉。」
真っ黒な封筒を差し出されて躊躇する。
「怪しいものでは…といっても無理だろうが、私を信じて。」
優しい声と眼差しを信じてみたくなり、私は袋を開く。すると、眩い光が溢れ出し、私の黒い瞳に星が宿る。
「そのお年玉袋には、去年の君の絶望の分だけ、今年の希望が入っているんだ。」
あぁ、今日の夜空はこんなに輝いていたのか。私は目の前の老人に笑顔で告げる。
「ハッピーニューイヤー!」
テレビをつければ、新年を祝う挨拶ばかり。私は憂鬱だった。日を跨ぐだけでハッピーになれたらどんなに楽か。心労で仕事を辞め、恋人に振られ…去年は散々な一年だった。今年もそうに違いない。うんざりして、私は夜の公園へ散歩に行った。ベンチに座り、漆黒の空を眺めていると、全身黒い服のカラスみたいな老人が近づいてきた。
「お嬢さん、新年なのに暗い顔をしているね。そんな君には…ほれ、お年玉。」
真っ黒な封筒を差し出されて躊躇する。
「怪しいものでは…といっても無理だろうが、私を信じて。」
優しい声と眼差しを信じてみたくなり、私は袋を開く。すると、眩い光が溢れ出し、私の黒い瞳に星が宿る。
「そのお年玉袋には、去年の君の絶望の分だけ、今年の希望が入っているんだ。」
あぁ、今日の夜空はこんなに輝いていたのか。私は目の前の老人に笑顔で告げる。
「ハッピーニューイヤー!」
ファンタジー
公開:23/11/08 19:00
更新:25/08/12 15:15
更新:25/08/12 15:15
研究室ライブ
読んだ人に笑顔になってもらいたいという想いから投稿し始めましたが、私の文章ではそういったものが届けられないのだろうなぁと気づかされました。
今は書こうと思うとただただ悲しくなるだけなので、もう投稿することはないかもしれません。
アカウントは残しますがこれ以降浮上することもないかと思います。
短い間でしたが今までありがとうございました!
たくさん学ばせて頂きました。
お元気で。
2025.9
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