夢だよ、夢

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そこはいつもの寝室。けどいつもより天井が低い気がする。なんだか心臓をキュっとするような圧迫感を感じる。私は思わずベッドから起き上がる。いや、既にもう起き上がっていた。扉を背に私は金属バットを構える。ヤツはどこかにいる。卒業した教室の旧友は涙を浮かべていたのでとりあえず先生を呼ぶことにした。持っていた鳥モモ肉をサッと炒めて時を待った。旧友は窓から落ちたり浮かんだりしている。あっそうだ。遅刻してしまう。私はトイレに駆け込み、急いで電話をかけた。どうやら両親はもう外出してしまったようだ。まずい。これは忘れ物を持ってきてもらえない。私は家の和室をくまなく探した。よかった。まだ壊れていないようだ。なんだったら今日は休日だったような気がする。すると母が鉈をくれたので私は父を探す。仕方がない。代わりにずっと私を見ている黒い影にしよう。すると影は当たり前のように言った。
「全部夢だよ、夢」
その他
公開:23/11/08 03:43

リマウチ

超ショートショート書いていきます

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