8
4
バイト終わり、先輩行きつけの食堂で一押しの定食を奢ってもらうことになった。食券を出し、カウンター席で待っている間も先輩は終始ご機嫌だ。余程、その定食がお気に入りらしい。期待が高まる。
「エー定食です!お好みに合わせて色付けしてください!」
店員が色鉛筆と定食の描かれた塗り絵を目の前に出したから俺は困惑した。
「これは塗り絵定食…略して絵定食!自分好みに色を塗って、定食を完成させるんだ。」
そう言って先輩は真剣に焼き魚を塗り始めたので、俺もレモンイエローで卵焼きを塗ってみた。次にみそ汁。濃い赤茶色で塗り、ちゃっかりワカメも書き足す。隣を見ると先輩のみそ汁は白かった。いつしか塗り絵に没頭していたが、自分の腹の音ではっとした時、目の前に湯気の立ち昇る定食が現れていた。
「お、美味そうに塗れたな!冷めないうちに食おうぜ!」
早速、卵焼きを頬張る。思い描いていた味が口いっぱいに広がった。
「エー定食です!お好みに合わせて色付けしてください!」
店員が色鉛筆と定食の描かれた塗り絵を目の前に出したから俺は困惑した。
「これは塗り絵定食…略して絵定食!自分好みに色を塗って、定食を完成させるんだ。」
そう言って先輩は真剣に焼き魚を塗り始めたので、俺もレモンイエローで卵焼きを塗ってみた。次にみそ汁。濃い赤茶色で塗り、ちゃっかりワカメも書き足す。隣を見ると先輩のみそ汁は白かった。いつしか塗り絵に没頭していたが、自分の腹の音ではっとした時、目の前に湯気の立ち昇る定食が現れていた。
「お、美味そうに塗れたな!冷めないうちに食おうぜ!」
早速、卵焼きを頬張る。思い描いていた味が口いっぱいに広がった。
その他
公開:23/11/03 12:49
更新:24/11/03 15:45
更新:24/11/03 15:45
月の音色
特別食堂
若干修正
読んでくれてありがとう!
寒い季節になったから、気が向いた時にふらりと立ち寄ってゆるーく投稿しています。
ログインするとコメントを投稿できます