地獄に送られた罪人の暮らし

罪人は死後、地獄へと送られる。だが罪人が地獄でどのように暮らしているかまで人は少ない。
実は罪人、その多くが悠々自適に暮らしている。
読書・音楽・芸術を楽しんだり、畑を耕したり、勉学に励んでみたり等々。
そんな暮らしをしている罪人の多くは生前、やむにやまれず悪に手を染めてしまった者が多い。
そうした者達を暴力以外で更生させる為の場所が地獄にはあるんだ。
罪を犯さない生き方を教え、来世ではきっちり足を洗った生き方をさせる。ここはそういう場所なんだ。
故にここは体を洗う事に重点を置いている。しっかり身を清め、心も体も美しくさせる。
ここに来たばかりの者達は体を洗う大切さを分かっていない。だから汚れがそんなに出ない。
転生間近の者は体を洗う大切さを知っている。だから洗えば洗う程茶色い汚れが出てくる。
この茶色い汚れ。実は身から出た錆である。犯罪の腕を錆びてきたのなら生まれ変わっても大丈夫だろう。