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カランコロン。
馴染みのバーの扉を開く。息詰まった時、私は決まってここへ来る。
寡黙なマスターからの「何にいたしますか?」という問いに、いつも通り「おまかせで」と伝える。マスターは水晶玉みたいな氷の入ったアイスペール、全てを見通す程に透明なクラフトビール、シェイカー、そして…タロットカードを用意すると、まずはカードをシャッフルし、私の目の前に並べた。私が静かに3枚指差すと、シェイカーにアイスピックで砕いた氷と選んだ3枚のカードを千切りいれ、ビールを注ぎ、洗練された動きでシェイクする。出来上がって、グラスに注がれたビアカクテルは美しい3層になっていた。
「上の層から過去、現在、未来。我武者羅に突き進んできた過去を表す戦車、そのやり方を打ち壊し、変化の時が訪れたことを現在に示す塔、その先には…」
マスターの説明を聞きながら片手でグラスを揺らすと、グラスの底には希望の星が沈んでいた。
馴染みのバーの扉を開く。息詰まった時、私は決まってここへ来る。
寡黙なマスターからの「何にいたしますか?」という問いに、いつも通り「おまかせで」と伝える。マスターは水晶玉みたいな氷の入ったアイスペール、全てを見通す程に透明なクラフトビール、シェイカー、そして…タロットカードを用意すると、まずはカードをシャッフルし、私の目の前に並べた。私が静かに3枚指差すと、シェイカーにアイスピックで砕いた氷と選んだ3枚のカードを千切りいれ、ビールを注ぎ、洗練された動きでシェイクする。出来上がって、グラスに注がれたビアカクテルは美しい3層になっていた。
「上の層から過去、現在、未来。我武者羅に突き進んできた過去を表す戦車、そのやり方を打ち壊し、変化の時が訪れたことを現在に示す塔、その先には…」
マスターの説明を聞きながら片手でグラスを揺らすと、グラスの底には希望の星が沈んでいた。
その他
公開:23/10/31 11:00
更新:23/11/12 11:43
更新:23/11/12 11:43
クラフトビール
読んでくれてありがとう!
寒い季節になったから、気が向いた時にふらりと立ち寄ってゆるーく投稿しています。
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