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ワシら夫婦は結婚しても貧しい生活を送っておった。妻は文句の一つも言わない。ワシと一緒にいる事を喜ぶ変わり者じゃった。
妻の誕生日があと1週間に迫っていた。
何か渡したいが、何かを買う金などない
ワシは必死に考えた。
ワシにできることは何だ?
妻に残してやれるものは何だ?
道を歩いていると、ふと道端に釘が落ちていることに気がつく。
その時、閃いた。
比較的綺麗な釘をかき集め、古くからの友人の元へ駆け込んだ。
当日ワシは妻に巾着を手渡した。
「今日はお前の誕生日だったろう」
「まぁ、用意してくださったんですか」
妻はとても驚いた顔で巾着を受け取った
巾着から出てきたのは小さな鉄の輪
作り手が悪かったせいか楕円形に歪んでしまっている。不格好な品に恥ずかしさで顔が真っ赤になった。
「あぁ、……大切にしますね」
妻はお世辞でも指輪と言えない物を大事に手のひらで包み、眩しい笑顔を見せた。
妻の誕生日があと1週間に迫っていた。
何か渡したいが、何かを買う金などない
ワシは必死に考えた。
ワシにできることは何だ?
妻に残してやれるものは何だ?
道を歩いていると、ふと道端に釘が落ちていることに気がつく。
その時、閃いた。
比較的綺麗な釘をかき集め、古くからの友人の元へ駆け込んだ。
当日ワシは妻に巾着を手渡した。
「今日はお前の誕生日だったろう」
「まぁ、用意してくださったんですか」
妻はとても驚いた顔で巾着を受け取った
巾着から出てきたのは小さな鉄の輪
作り手が悪かったせいか楕円形に歪んでしまっている。不格好な品に恥ずかしさで顔が真っ赤になった。
「あぁ、……大切にしますね」
妻はお世辞でも指輪と言えない物を大事に手のひらで包み、眩しい笑顔を見せた。
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公開:23/10/30 18:32
更新:23/10/30 21:44
更新:23/10/30 21:44
はじめまして。ラヴィと申します。
読んで楽しい物語、美しい物語をかけるようになりたいです。
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