ジョッキ。
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「乾杯!!」
いったい何度目だろうか。
幾度となく繰り返される魔法の言葉に合わせ、私たちは都度、脳震盪を引き起こす可能性の高いレベルの衝撃を味わっていた。
満たされたはずの私の仲間たちは一瞬で渇きを覚え、次々に回収されていく。
「こんなつもりじゃなかったのに。」
ふと見上げると、間違いなく大量生産されたものではないデザイン性の高いラベルに包まれた350mlくらいの缶がボヤいていた。
たぶんこいつは巷で良く聞くクラフトビールだ。
我々のような「ジョッキ」という部類と同席することはまずない。
「君も大変だね。」
と声をかけると
「本来、こういうとこには来るべきじゃないとは思うんだけどね、こっちじゃ選べないし。」
こいつは長くなりそうだ、と思っているところに都合の良い声が聞こえた
「乾杯!!」
あぁ、ついに出番が来てしまった。
ガチンの音とともに私意識は消えていく。
いったい何度目だろうか。
幾度となく繰り返される魔法の言葉に合わせ、私たちは都度、脳震盪を引き起こす可能性の高いレベルの衝撃を味わっていた。
満たされたはずの私の仲間たちは一瞬で渇きを覚え、次々に回収されていく。
「こんなつもりじゃなかったのに。」
ふと見上げると、間違いなく大量生産されたものではないデザイン性の高いラベルに包まれた350mlくらいの缶がボヤいていた。
たぶんこいつは巷で良く聞くクラフトビールだ。
我々のような「ジョッキ」という部類と同席することはまずない。
「君も大変だね。」
と声をかけると
「本来、こういうとこには来るべきじゃないとは思うんだけどね、こっちじゃ選べないし。」
こいつは長くなりそうだ、と思っているところに都合の良い声が聞こえた
「乾杯!!」
あぁ、ついに出番が来てしまった。
ガチンの音とともに私意識は消えていく。
ファンタジー
公開:23/11/01 23:02
愛媛産
クラフトビール好き。
普段は会社員で休みは好きなことを赴くままにやってます。
創作は全くの初めましてです。
暖かい目で見てやっていただければ幸いです。
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