歯抜け

昨日散歩をしていたら、園児の集団が先生の引率の許に、嬉しそうに歩いてこっちにやって来る。
道に広がると皆に迷惑を掛けるからと、先生が付きっきりで右に寄ってと注意を促しながら。
園児は思い思いの衣装や頭に尖り帽子や飾りを付けて、ワイワイと楽しそうに歩いている。
あぁ、そうか今日はハロウィンかと気がついた。
あの子らは何処に行くのかなと見ていると、通りに在る一見昭和風の八百屋さんの前に集まって、お菓子を嬉しそうに貰っている。
八百屋のお爺さんも、とっても嬉しそうに連れ添いと一緒に並び皆に配っている。
近くで何て微笑ましい光景だなと観ていると、園児の一人が、私の方を向き、おじさん僕ね歯が抜けたんだと見せるようにニキッと笑って見せた。
私がキョトンとした顔をしていると、隣の子も私もよと大口を開け見せた。
この際私も負けじと抜けた歯を見せようと思ったが、入れ歯を抜くのは最低だなと思い止まった。