ガラス絵馬
0
1
「なんぢゃこりゃ!?」
俺がいつものように朝の散歩コースの神社をくぐったら、何と、見慣れた松の太い枝が、ぐるぐるととぐろを巻いていた。それも数本…まるで大蛇だ。
「誰がこんな罰当たりな…」
「僕だよ。」
振り返ると、いつの間にか一人の少年が立っていた。
「僕、絵描きを目指してるんだけど、面白い絵が描きたくなって…それで、この『ガラス絵馬』に大蛇のような松が絵描きたいって書いて、毎日手を合わせてたんだ。」
そしたら叶っちゃった、と嬉しそうに松を見上げる少年の手から大人げなく、俺は絵馬を取り上げた。
「これに書いた事は何だって叶うんだよな?だったら一攫千金で大金持ちに…」
我ながら厭らしい笑いが漏れる。と、次の瞬間、
パリン…
絵馬は粉々に砕け散った。
「その絵馬はね、神様の心が宿ってたんだよ。」
きっと、おじさんの心を見透かしたんだね…少年が悲しく呟いた。
俺がいつものように朝の散歩コースの神社をくぐったら、何と、見慣れた松の太い枝が、ぐるぐるととぐろを巻いていた。それも数本…まるで大蛇だ。
「誰がこんな罰当たりな…」
「僕だよ。」
振り返ると、いつの間にか一人の少年が立っていた。
「僕、絵描きを目指してるんだけど、面白い絵が描きたくなって…それで、この『ガラス絵馬』に大蛇のような松が絵描きたいって書いて、毎日手を合わせてたんだ。」
そしたら叶っちゃった、と嬉しそうに松を見上げる少年の手から大人げなく、俺は絵馬を取り上げた。
「これに書いた事は何だって叶うんだよな?だったら一攫千金で大金持ちに…」
我ながら厭らしい笑いが漏れる。と、次の瞬間、
パリン…
絵馬は粉々に砕け散った。
「その絵馬はね、神様の心が宿ってたんだよ。」
きっと、おじさんの心を見透かしたんだね…少年が悲しく呟いた。
その他
公開:23/10/29 23:14
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます