ロングロングガーデン

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散歩をしていると道に迷い込んでしまった。更に進むと家が立ち並ぶ町中にでた。よく見るとどの家も部屋で物書きをしてる様だ。
蔦で覆われた古めかしい家や今にも朽ち落ちそうな家もあるが、窓越しには爺婆が執筆に勤しんでいる様子が見える。
たまに立て直したのかモダンな家もあるが、やはり長く白髭を蓄えた仙人の様な老人もいる。
路を曲がると雰囲気も変わり、そこには若い男女がやはり何かを書いている様だ。

老若男女を問わず、不思議なのはこの町の人々は、必ず机上に既に書いた原稿用紙らしき物が山積みになっている。
でもまだ書き続けている様だが、一体何を書いているのだろうか。
窓から顔を出してる人に聞けば、この地区の住民は皆がLLGのコンテストに挑戦すべく、超長編小説を書いています。
毎年新人も来ますが、それこそ寝食を忘れ既に何十年、何百年と書き続けている猛者もいるのです。
だけど誰も未だ完成していないのです。
ファンタジー
公開:23/10/27 16:29
更新:23/10/27 18:05

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