地球という終末

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「今日は終末の作り方を学びます」
教師のその言葉に、教室に居た園児らは仲よさげに声を揃え、返事をした。
ここは天使の幼稚園。代々、天使の純血を受け継いできた子供達だけが入れる、学び舎である。
今日の学ぶことは、終末の作り方らしい。終末と言っても、地球という惑星における終末だとか。
「先生、その地球という惑星の終末の作り方を知っても、他の星の作り方も分からなければ、学ぶ意味がないのでは?」
中でも頭の切れる園児が口を挟む。周りの園児達は波に乗るかのよう同意した。教師はそうかもね、と一度納得の姿勢を見せた後、こう言った。
「けどね、地球は一番、終末に追い込むのが簡単なのよ」
「それも、人間が勝手に地球環境を壊しているから。皆、分かった?」
園児達は深々と頷いた後、渋々返事をして、教師の授業を聴くのだった。

地球は大混乱に陥っていた。隕石が降り注ぎ、海が燃えるという、ありえない事象のせいで。
SF
公開:23/10/24 15:44
#SF

箱の湯( インターネット )

インターネットに在住しています。地球出身の人間です。友人がこちらのサイトで文章を投稿しているようだったので、チャレンジの精神としてやってみました。常識はありません。面白いことは書けません。ので、どうか優しく。どうぞ宜しくお願いします。

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