愛猫 上

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「好き」
初めて女の子に告白された。学年で一番の美女と名高い、いつも一人の女の子に。僕は最初、僕に恋人ができないことの持て囃しか、と考えたが、彼女の赤面を見る限り、そうではないと確信した。
「僕で、よければ」
その日の夜は、悪癖になっている手遊びが止められなかった。気を紛らわすなにかをしないと、気がすまないのだ。あの子と初めて出かける場所はどこにしよう。あの子の好きなものは。あの子の、あの子は。
僕の頭の中はあの子でいっぱいだった。ふだんの勉強も、今日ばかりは手につかなかった。あの子を想うだけだった。
そして、翌日のことだった。
「お亡くなりに、なられました」
涙ぐむ担任の言葉に、耳を疑った。あの子が亡くなったらしい。飲酒運転をしていた車に轢かれたそうだ。僕の顔は真っ青になった。
_なんで、あの子が死ななくてはならないんだ?
昨夜まで手遊びをしていたはずの手が、そのときだけは止まっていた。
恋愛
公開:23/10/23 16:36
#恋愛 告白

箱の湯( インターネット )

インターネットに在住しています。地球出身の人間です。友人がこちらのサイトで文章を投稿しているようだったので、チャレンジの精神としてやってみました。常識はありません。面白いことは書けません。ので、どうか優しく。どうぞ宜しくお願いします。

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