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自殺した息子を蘇らせるため、富豪の男は悪魔との契約を決めた。
「息子を生き返らせて欲しい…」
悪魔は薄ら笑いながら「報酬は?」と尋ねた。
「カネなら好きなだけやる」
悪魔は少考し、「…良いでしょう」と頷いた。
「ご子息の墓石にあなたが触れる時、彼は蘇るでしょう」
男は歓喜した。
息子の眠る墓地へと走り、その手で墓石に触れようとした瞬間――男の体が硬直した。唯一動かせた唇で、男は訴えた。
「どういうことだっ!」
悪魔は目を細め、「…あなたの願いを叶えることはできません」と首を傾げた。
「ふざけるなっ!」
男は怒るも、悪魔は薄く笑った。
「…ご子息の自殺の原因は、あなたの性的虐待。彼を蘇らせて――あなた、また殺しますよね? …ここはひとつ、ご子息の意見を聞くとしましょうか…」
呆然とする男と悪魔は、墓地から忽然と姿を消した…。
墓石の傍らに咲く花が、風に揺れる…。
「息子を生き返らせて欲しい…」
悪魔は薄ら笑いながら「報酬は?」と尋ねた。
「カネなら好きなだけやる」
悪魔は少考し、「…良いでしょう」と頷いた。
「ご子息の墓石にあなたが触れる時、彼は蘇るでしょう」
男は歓喜した。
息子の眠る墓地へと走り、その手で墓石に触れようとした瞬間――男の体が硬直した。唯一動かせた唇で、男は訴えた。
「どういうことだっ!」
悪魔は目を細め、「…あなたの願いを叶えることはできません」と首を傾げた。
「ふざけるなっ!」
男は怒るも、悪魔は薄く笑った。
「…ご子息の自殺の原因は、あなたの性的虐待。彼を蘇らせて――あなた、また殺しますよね? …ここはひとつ、ご子息の意見を聞くとしましょうか…」
呆然とする男と悪魔は、墓地から忽然と姿を消した…。
墓石の傍らに咲く花が、風に揺れる…。
ホラー
公開:23/10/19 23:42
更新:23/10/19 23:44
更新:23/10/19 23:44
テンプレ小話
ショートショート好き。
得意ジャンルはホラー。
座右の銘は『清く正しくいやらしく』。
好きな書籍は『悪魔の辞典』と『悪魔の寓話』。
制限400字という発想に感銘。
コメントとフォローはできるだけ返します。
楽天ブログにて『株式会社SEES』の名でショートショートと短編小説掲載中。
https://plaza.rakuten.co.jp/gomishi14/
よろしければ、ぜひ。そして、たまに呟きます。
https://twitter.com/IiSees
さて、今日はどんな事件が起きることやら……。
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