お願い！！

「お願い！カネ貸して。」
「やだよ。貸さないよ。」
「えー。お願い！貸してよ。」
「そもそもそんなカネ持ってないし。」
「えー、お前んち、カネ持ちだろ？貸してよ。」
「はあ？ウチ、別にカネ持ちじゃないよ。」
「ウソつくなよ。カネあるだろ。オレ知ってるんだからな。」
「無いって。うち寺だし。」
「だから～。カネ持ってるだろ。ゴーン！！って奴。」
「カネって、鐘の事？」
「さっきからそう言ってるだろう。」
「まぎらわしいんだよ。っていうか鐘借りるって、なんだよ！聞いたことないよ。」
「いいじゃん。いいじゃん。貸してよ。ちょっとでいいから～。」
「ちょっと、ってなんだよ。そもそも鐘、借りてどうするんだよ。」
「そりゃ、もちろん鳴らすのさ。」
「鳴らすってどこで。」
「どこってね～。まあ、自分の部屋かな？あ～、部屋に鐘、入んないか～。困ったね。」
「困ったね。っじゃね～よ。困ったのコッチだよ。」