金魚のぷくぷく。
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『ウチの店の料理に合う、微炭酸のクラフトビール、そちらで作っていただけませんか?』
そんなダメ元の依頼に快諾を貰った僕は意気揚々とクラフトビール工場へと赴いた。
そこで待っていたのはビヤ樽ならぬ円柱型の水槽群で、中には様々な魚が悠々と泳いでいた。
呆気にとられる僕の前に工場長は試飲用のビールを持ってきた。
「こちらは最も強い、鮫のビールです」
なるほど。泡も強いがクセも強い。飲むと何だか勇ましい気持ちになる。
「お次は泡の弾け方が特徴的な、イルカのビールです」
確かに身体が自然と弾けるようだ。今ならバク転も出来る気がする。
「続きましては回遊魚の王、マグロの……」
ち、ちょっと待って下さい!
僕の求めているビールはもう少し庶民的で身近な感じの……。
「では、こちらで作りましょうかねぇ」
そう言って工場長が持って来たのは受付にあった金魚鉢で、金魚がぷくぷくと泡を出していた。
そんなダメ元の依頼に快諾を貰った僕は意気揚々とクラフトビール工場へと赴いた。
そこで待っていたのはビヤ樽ならぬ円柱型の水槽群で、中には様々な魚が悠々と泳いでいた。
呆気にとられる僕の前に工場長は試飲用のビールを持ってきた。
「こちらは最も強い、鮫のビールです」
なるほど。泡も強いがクセも強い。飲むと何だか勇ましい気持ちになる。
「お次は泡の弾け方が特徴的な、イルカのビールです」
確かに身体が自然と弾けるようだ。今ならバク転も出来る気がする。
「続きましては回遊魚の王、マグロの……」
ち、ちょっと待って下さい!
僕の求めているビールはもう少し庶民的で身近な感じの……。
「では、こちらで作りましょうかねぇ」
そう言って工場長が持って来たのは受付にあった金魚鉢で、金魚がぷくぷくと泡を出していた。
ファンタジー
公開:23/10/18 15:21
更新:23/10/26 00:20
更新:23/10/26 00:20
【椿あやか】(旧PN:AYAKA)
◆Twitter:@ayaka_nyaa5
◆第18回坊っちゃん文学賞大賞受賞
◆お問合せなど御座いましたらTwitterのDM、メールまでお願い申し上げます。
◆【他サイト】
【note】400字以上の作品や日常報告など
https://note.com/nekometubaki
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