美味しいビール

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ある真夏の昼下がり。ピンポ~ン。「誰?」
「こういうものです。」
クラフト缶ビール型名刺を出す。受け取る相手の表情が変わる。キンキンに冷えたクラフトビール。
ゴクゴク。「良いね~。」一気に飲み干す。
「もう、1本くれない?」
「ええ、何本でも、どうぞ。」
「良いね~。」
「気に入っ貰えて良かったです。で、ですね。料金の方になりますが~。」
「おい!金、とるのかよ!」
「私はビールの営業マンです。ボランティアではありません。1本目は名刺ビールなので、2本目の料金を払って下さい。」
「ちぇっ。なんだよ。詐欺かよ。しょうがね~な。2本目飲んじゃったし。まあ、旨かったから良いか。で、いくら?」
「オリジナルクラフトビール1本、五万円です。」
「ご、ご、ごまん?」
「ええ、五万円。材料にこだわった高級クラフトビールです。」
「ちょっと待って。五万円はいくらなんでも高くない?まけて。」
「ダ~メ。」
ファンタジー
公開:23/10/17 17:37

ソフトサラダ( 埼玉 )

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時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、短いお話を書いています。コメントは励みになります。とりあえず過去作の改訂版を中心に新作も載せていきます。よろしくお願いします。 
 

 

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