下井のばあい(1/4)

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帰ろうとしたときに、ずいぶん混雑しているレジを見て手伝いに入った。
まだ慣れていない杉本のレジに入り、少しでも客が早くさばけるようにした。
一時的に大勢の客が来ることはよくあることだ。アルバイトの吉岡と杉本が客の多さに愚痴を言い合っているが、愚痴を言い合う時間があるほどの客の数である。
レジを離れ、着替えをする。今日はパートナーがご飯を作ってくれるので、デザートを買う。
杉本のレジに並び、「今日は頑張ったから」と小袋のチョコレート菓子を渡すと、吉岡が「私のぶんもありますよね?」と笑いながら聞いてきた。「もちろん」と渡すと、大仰に喜んだ。
車に乗って帰路につく。自宅まで30分ほどかかるが、仕事とプライベートを切り分けるにはちょうどよい時間だ。好きな曲をかけると自然と鼻歌が出る。指でリズムを取り、楽しくなったところで自宅に着いた。
その他
公開:23/10/08 14:37
更新:23/10/08 14:43
オリジナル

どんぶり勘定

オリジナル短編を書いています。
同名で、ほかのサイトにも投稿しています。

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