杉本のばあい(3/3)
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杉本は高校生のころでもその高い身長と目つきの悪いせいで、あだ名で呼ばれたことなどなかったのだ。
しかし吉岡はずっとすぎもっちゃんと話しかけてきた。わざとなのか、ボケているのかわからない。吉岡は人の話を聞かないようで、杉本が返事をしなくてもずっと話していた。
「すぎもっちゃんて、今いくつ?」
「十九だよ」
「そーなんだ!まだ未成年なんだね」
「成人してるよ」
「そっか、お酒は強いの?どんなのが好き?」
「酒は二十歳にならないと飲めないけど」
そーなんだと言いながら、吉岡はさして気にせず、別の話題に移っていく。
こういう時に限って客は来ない。
吉岡の口癖をカウントしていく。今夜はおそらく吉岡の独演会となるだろう。口癖のカウントがいくつになったころに帰ることができるのか、それを考えただけでも気が遠くなるようだった。
しかし吉岡はずっとすぎもっちゃんと話しかけてきた。わざとなのか、ボケているのかわからない。吉岡は人の話を聞かないようで、杉本が返事をしなくてもずっと話していた。
「すぎもっちゃんて、今いくつ?」
「十九だよ」
「そーなんだ!まだ未成年なんだね」
「成人してるよ」
「そっか、お酒は強いの?どんなのが好き?」
「酒は二十歳にならないと飲めないけど」
そーなんだと言いながら、吉岡はさして気にせず、別の話題に移っていく。
こういう時に限って客は来ない。
吉岡の口癖をカウントしていく。今夜はおそらく吉岡の独演会となるだろう。口癖のカウントがいくつになったころに帰ることができるのか、それを考えただけでも気が遠くなるようだった。
その他
公開:23/10/07 23:49
オリジナル短編を書いています。
同名で、ほかのサイトにも投稿しています。
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