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アパートに帰ってくると椅子に誰かが。
「誰だ!」
「コトバです」
「コトバさん?」
「さん付けはあまりされませんが。向き合うのははじめてかな」
「人?男、女?」
「男はコトバ、女もコトバ。でもコトバは男でも女でもありません」
コトバは椅子から立ち上がった。顔はぼんやりしてよくみえない。
「コトバを見つめない方がいいですよ」
「なぜ?」
「コトバは合わせ鏡みたいで、じっとみてもみえるのはあなた自身です」
「どうしてこの部屋に?」
「コトバはどこにもいます。今日はあなたがたまたまコトバを見つけたのです」
「別にコトバのことを考えたりしなかったけれど」
「それはいいですね。コトバはふらふらと気まぐれです。また会うことがあるでしょう」
そう言って、コトバは窓に足をかけるとそのまま飛び出た。四階の窓から空に小さく飛んでいった。
あれは何。鳥か飛行機かスーパーマンか?いや、やはりコトバだったのだろう。
「誰だ!」
「コトバです」
「コトバさん?」
「さん付けはあまりされませんが。向き合うのははじめてかな」
「人?男、女?」
「男はコトバ、女もコトバ。でもコトバは男でも女でもありません」
コトバは椅子から立ち上がった。顔はぼんやりしてよくみえない。
「コトバを見つめない方がいいですよ」
「なぜ?」
「コトバは合わせ鏡みたいで、じっとみてもみえるのはあなた自身です」
「どうしてこの部屋に?」
「コトバはどこにもいます。今日はあなたがたまたまコトバを見つけたのです」
「別にコトバのことを考えたりしなかったけれど」
「それはいいですね。コトバはふらふらと気まぐれです。また会うことがあるでしょう」
そう言って、コトバは窓に足をかけるとそのまま飛び出た。四階の窓から空に小さく飛んでいった。
あれは何。鳥か飛行機かスーパーマンか?いや、やはりコトバだったのだろう。
その他
公開:23/10/07 17:45
2020年2月24日から参加しています。
タイトル画像では自作のペインティング、ドローイング、コラージュなどをみていただいています。
よろしくお願いします。
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