6
3
「さぁ、暗くなってきたし、そろそろ帰りましょう。」
夕暮れと彼岸花で一面が赤く染まる土手。夢中で遊ぶ娘に私は優しく呼びかけた。
「えー!まだ5時になってないのにぃ…。」
娘はプクっと頬を膨らます。スマホで時間を確認してみると、4時45分だった。いつも5時になったら帰ろうねと約束しているから、たしかにあと15分は遊べるのだが…娘は時計も見ずに、何故まだ5時になっていないと分かったのだろう。不思議そうにしている私の手をひいて、娘はアゲハ蝶のとまる彼岸花の前に立った。
「ほらね!アゲハ蝶さんは、まだ4時のところにとまってるよ~!この前一人で遊んでいた時にね、綺麗な女の人が教えてくれたの。これは彼岸花時計っていって、アゲハ蝶さんのとまっているところで時間がわかるんだよって♪」
よくこの土手で遊んでいる娘は、いつの間にか彼岸花に愛され、その精霊に会ったのかもしれない。
夕暮れと彼岸花で一面が赤く染まる土手。夢中で遊ぶ娘に私は優しく呼びかけた。
「えー!まだ5時になってないのにぃ…。」
娘はプクっと頬を膨らます。スマホで時間を確認してみると、4時45分だった。いつも5時になったら帰ろうねと約束しているから、たしかにあと15分は遊べるのだが…娘は時計も見ずに、何故まだ5時になっていないと分かったのだろう。不思議そうにしている私の手をひいて、娘はアゲハ蝶のとまる彼岸花の前に立った。
「ほらね!アゲハ蝶さんは、まだ4時のところにとまってるよ~!この前一人で遊んでいた時にね、綺麗な女の人が教えてくれたの。これは彼岸花時計っていって、アゲハ蝶さんのとまっているところで時間がわかるんだよって♪」
よくこの土手で遊んでいる娘は、いつの間にか彼岸花に愛され、その精霊に会ったのかもしれない。
ファンタジー
公開:23/10/06 09:39
読んでくれてありがとう!
寒い季節になったから、気が向いた時にふらりと立ち寄ってゆるーく投稿しています。
ログインするとコメントを投稿できます