スーパーのバイト(2/4)

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久松は、漏れ出た声が思いのほか大きく驚いた。慌てて周りを伺うが誰もいない。
胸をなでおろすと、商品を手に取って並べだした。

いくつか並べたあと、冷凍食品とアイスクリームを取りに冷凍倉庫へ向かう。
冷凍倉庫に入るには、自分以外の誰かに声をかける必要があり、また社員などが決まった時間に点検にやってくる。久松にとって、パートの尾崎には声をかけやすいが、山本に声をかけるのはなんとか控えたいと思っていた。
夏の暑い時期にはいるのは好きだし、おまけに今日はここに来る前に自転車を漕いで汗をかいていたので涼みたい。しかし、山本に声をかけるのが憂鬱だし、声をかけないという不真面目な行為をできるほど久松はルールを破れるわけではない。
その他
公開:23/10/02 21:26

どんぶり勘定

オリジナル短編を書いています。
同名で、ほかのサイトにも投稿しています。

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