カフェ4分33秒
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「必ずキミを幸せにする!頑張って出世して、この指輪の何倍も大きなダイヤモンドをいつか必ずプレゼントする!だから僕と結婚して欲しいんだ!」
そのカフェの一番奥の席。若いカップルの一世一代のプロポーズの真っ最中であった。
男性の顔はこわばりながらも、目は真剣そのものであった。相対して座っている女の目は異様に見開かれている。
『うわー。これダイヤじゃないよね?まさかジルコニア?こんな安っちい婚約指輪、友達に自慢どころか恥ずかしくて見せられないわ!』
『あ…こんなこと言うつもりじゃなかったんだけど…』
自分で発したハズの言葉に女性自身も唖然としている様子であった。
ここは「カフェ4分33秒」。席について最初の4分33秒は、どんなに取り繕っていても本心でしか相手とぶつかれない不思議な場所。カフェ内は常に修羅場だが、マスターは素知らぬ顔。
ここはぶつかりたい相手としか来てはいけない。
そのカフェの一番奥の席。若いカップルの一世一代のプロポーズの真っ最中であった。
男性の顔はこわばりながらも、目は真剣そのものであった。相対して座っている女の目は異様に見開かれている。
『うわー。これダイヤじゃないよね?まさかジルコニア?こんな安っちい婚約指輪、友達に自慢どころか恥ずかしくて見せられないわ!』
『あ…こんなこと言うつもりじゃなかったんだけど…』
自分で発したハズの言葉に女性自身も唖然としている様子であった。
ここは「カフェ4分33秒」。席について最初の4分33秒は、どんなに取り繕っていても本心でしか相手とぶつかれない不思議な場所。カフェ内は常に修羅場だが、マスターは素知らぬ顔。
ここはぶつかりたい相手としか来てはいけない。
その他
公開:23/09/17 10:52
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