特別食堂

バイオリンの反復練習。長時間続けると何故か調子が悪くなっていく。
集中力が足りていない？バイオリンの調整ミス？私が下手なだけ？
「君、ずっと同じ楽譜使っているでしょう？音符が疲れて音が出せなくなっているよ。少し休ませてあげなさい」
先生はそう言うと楽譜の横に長テーブルの書かれた絵を置いた。これは…食堂？
楽譜と先生が置いた絵を黙って見つめる。すると４分音符がピョンピョン跳ねて、楽譜からテーブルへと向かっていく。８分音符はのっしのっしと歩いていく。
音符達はテーブルにつくと食事を始めた。その光景を見て私のお腹も鳴る。
「音符達を休ませる事も覚えておきなさい。あと、君も少し休みなさい」
バイオリンを置くと私はそそくさと食堂へと向かった。

休憩を終え、再び練習を始めようとバイオリンを持つ。
ん？この楽譜、いくつか音符が変だ。
さては食べてすぐに寝たな！二分音符かと思ったら牛柄模様になっている！