特別食堂

0
1

祖母の訃報を知らされた私はすぐに近所のさびれた食堂へと足を運ぶ。
…いた。死んだ祖母が食事をしている。その対面に私は座った。
「あんた、何しよん?」
箸を置き、不機嫌そうに私を見つめる祖母。
「はよ家帰って勉強しぃ」
祖母の文句を無視して、やってきた食事に手を付ける。
「それ食べたら勉強するんやで。まったく…最後の晩餐やっちゅーに何でお説教せなあかんの…」
ぶつくさと文句を言いながらも食事を進める祖母。昔は大嫌いだったお説教が聞けなくなると思うと寂しさがこみ上げてくる。
「…でもまあ、あんたはできる子やってあたしは知っちょる。ありがとうな。最後に会いに来てくれて。元気でな…体には気ぃつけよ」
いつの間にか食事を終えた祖母が席を立つ。私の頭を優しく撫でると店を出て行く。
その後ろ姿を私はぼやける視界で見送った。
…帰ったら、この店の評価に★1をつけなきゃ。
だって、涙の味しかしないんだから。
公開:23/09/18 21:04

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容