コンタクトレンZOO

子どもを連れて実家に帰省すると両親が大喜びで迎えてくれた。特に父の喜びようと言ったら子どものようだ。
ウチの子の手を引き、見せたいものがあると言って自分の部屋に連れて行った。その姿は年の離れた友達みたい。
すぐに父の部屋からウチの子の驚きと喜びが入り混じった声。一体何を見せてもらったのやら…
遅れて私も父の部屋へと足を踏み入れる。あれ？ウチの子は？
きょろきょろと部屋を見渡す私に、父は並べられた使い捨てコンタクトレンズを指さした。
コンタクトレンズの中を覗くと小さな動物が住んでいた。これは確かにウチの子喜びそう…で、ウチの子は？
父が指さすコンタクトレンズ。ミニサイズのライオンが昼寝をしている横にミニサイズのウチの子がいた。
えっ？ちょっと何これ？大丈夫なの？
「大丈夫。コンタクトレンZOOの動物達は儂がしっかり飼育しているからの。だがここに出入りできるのは目に入れても痛くない孫だけじゃ」